耐震コラム
耐震補強は意味がないって本当?耐震補強の誤解と真実
日本は地震国として知られており、地震のリスクに常に晒されています。
しかし、「耐震補強は本当に意味があるのか」といった疑問を持つ人も少なくありません。
そこで今回は、耐震補強の誤解を解き、その重要性と実際の効果について解説します。
耐震補強が「意味がない」とされる主な理由として、耐震目的の誤解、効果の可視化の難しさ、災害への意識の低さ、旧耐震基準の誤解、悪徳会社の存在などが挙げられますが、これらを深く理解することで、耐震補強の真の価値を再認識しましょう。
□耐震補強は意味がないと考えられがちな理由
耐震補強が一部で「意味がない」と考えられる背景には、いくつかの誤解が存在します。
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
1:耐震補強の目的の誤解
多くの人が「耐震補強工事は、建物を絶対に壊れないようにするためのもの」すなわち「人命を守る」と誤解しています。
しかし、本来の目的は「建物の倒壊スピードを遅らせ、住人が安全に避難する時間を確保する」ことにあります。
大きな地震が発生した際、建物が倒壊することなく逃げる時間を確保できれば、耐震補強の意味は非常に大きいのです。
2:効果の可視化の難しさ
耐震補強は外観に大きな変化を与えるわけではなく、その効果を直接視覚的に確認することは難しいです。
特に、耐震補強に関わる工事は、壁や基礎など目に見えない部分が多く、完成後もその変化を感じにくいため、その重要性を理解しづらい問題があります。
3:災害への意識の低さ
日本では大きな地震が時折発生しているにもかかわらず、日常生活で災害の危険性を意識している人は少ないのが現状です。
この「災害イマジネーションの欠如」が、耐震補強の必要性を感じない一因にもなっています。
4:旧耐震基準の誤解
1981年以前に建てられた建物は旧耐震基準で建築されており、その耐震性に問題があるとされています。
しかし、新耐震基準で建築された後の建物も、地震によるダメージから完全に免れるわけではなく、耐震補強が必要な場合もあります。
過信は禁物です。
□耐震補強に意味がないわけじゃない!具体的なメリット
耐震補強が持つ数々のメリットには、具体的な安全性の向上が含まれます。
以下にその利点を詳しく解説します。
1:建物の現状把握ができる
耐震補強を行う過程で、耐震診断を行い、建物の構造や健康状態が詳しく調査されます。
この結果、シロアリ被害や木材の腐朽など、見た目では分からない問題を発見し、補修する機会にもなります。
2:建物の強度が向上する
耐震補強では、壁や柱、基礎など、建物の主要な構造部分を補強します。
これにより、地震の際に建物の揺れを有効に抑制し、倒壊のリスクを軽減できます。
これは、直接的に住人の安全を守るための非常に重要な措置です。
3:住宅の安全性が保証される
耐震補強を行うことで、万一の地震発生時においても、住宅がその機能を維持しやすくなります。
これは、家族全員が安心して生活できる環境を提供する上で、非常に価値のある投資です。
□まとめ
耐震補強に対する誤解を解き明かし、その真の価値を再確認することは、地震多発国日本において非常に重要です。
耐震補強が「意味がない」との声がある一方で、実際には建物の安全性を向上させ、災害時のリスクを軽減するための有効な手段であることを理解していただけたかと思います。
これからも、耐震補強の重要性を広く伝え、より多くの人々が安全な住環境で生活できるよう努めていくことが求められます。
当社では、西東京市・小平市・東久留米市周辺で、一貫した耐震設計と施工を行っています。
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投稿者プロフィール
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「鈴木住研」では、これまでに300棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い、補強工事も行なっております。
アフターメンテナンスを欠かさず、社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。
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