耐震コラム

中古住宅の耐震補強は必要?知っておきたいポイントを解説します!

中古住宅を購入検討中で、将来安心して住み続けたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
しかし、中古住宅の耐震性能について不安を感じ、耐震補強の必要性を知りたい方もいるかと思います。

今回は、西東京市・小平市・東久留米市周辺で耐震補強をご検討中の方に向けて、中古住宅の耐震補強が必要かどうかを判断するためのポイントを解説します。

□中古住宅の耐震補強が必要なポイント

中古住宅の耐震補強は、すべての物件に必要というわけではありません。
しかし、地震に備え、安心して住み続けるためには、耐震性能をしっかりと確認し、必要であれば補強を行うことが重要です。

以下に、中古住宅の耐震補強が必要となる4つのケースを具体的に説明します。

1: 1981年5月末以前に建てられた住宅

1981年5月31日以前に建築確認を受けた住宅は「旧耐震基準」と呼ばれ、現行の建築基準法と比べて耐震性能が低いため、地震時の被害が心配です。
旧耐震基準は、中規模地震(震度5強)程度の地震に耐えられるように設定されていましたが、新耐震基準では、大規模地震(震度6〜7)に達する程度の地震も想定されています。
そのため、1981年以前に建てられた住宅の場合は、根本的な耐震補強が必要になる可能性が高いと言えるでしょう。

2: 築25年を超えており一度も耐震改修をしていない住宅

1995年に建築基準法が改正され、「接合金物などの推奨」が条文に追加されました。
接合金物は、柱や梁、筋交いなどの構造躯体が接合する部分を固定するための部材で、接合強度を高めることで、地震時の変形や歪み、倒壊リスクを抑えられます。
そのため、新耐震基準であるだけでは不十分で、必要に応じて接合金物を付けることでより耐震性能が高まります。

築25年以上経過し、一度も耐震改修をしていない住宅は、接合金物が使用されていない可能性が高く、耐震性能の不足が懸念されます。

3: 新築以降に大幅な間取り変更をした住宅

住宅の耐震性能は、間仕切り壁(耐震壁)の量や位置によって大きく左右されます。
フルリノベーションなどで大幅に間仕切り壁を減らしたり移動している場合は、新築時に想定された耐震性能を持ち合わせていない可能性があります。
耐震性能を維持するためには、間取り変更に合わせて適切な耐震補強を行うことが重要です。

4: 今までに雨漏り被害のある住宅

雨漏りによって柱などの構造躯体が腐食すると、耐震性能が低下する可能性があります。
また、湿った木材はシロアリにとって格好の餌であるため、シロアリ被害のリスクも高まります。
過去に大規模な雨漏りが起こった住宅は、耐震性能の劣化が懸念されるため、専門家による調査と必要に応じた補強が必要です。

□中古住宅の耐震補強の流れ

耐震補強が必要だと判断した場合、どのように進めていけば良いのでしょうか。
以下に、耐震診断から工事完了までの具体的な流れをステップバイステップで解説します。

1: 耐震診断を依頼する

まず、耐震診断を依頼する必要があります。
耐震診断は、専門の診断士が住宅の構造や耐震性能を調査し、現状の耐震性能を評価するものです。
耐震診断を依頼する方法は以下のようなものがあります。

・お住まいの市区町村の耐震診断・改修の相談窓口に連絡する
・一般財団法人日本建築防災協会のホームページから各自治体の窓口リストを確認する
・一般財団法人日本建築防災協会の「耐震診断・改修の窓口一覧」からお住まいの地域の耐震診断・改修の相談窓口となる建築団体を探す

2: 耐震診断を受ける

診断士が住宅を調査し、現状の耐震性能を評価します。
調査内容は、住宅の建築時期、過去の改修履歴、構造躯体の状態などです。

3: 診断報告書を基に検討する

耐震診断の結果に基づいて、診断報告書が作成されます。
診断報告書には、現状の耐震性能、耐震補強の必要性、補強方法、費用などが記載されます。

4: 耐震補強工事の計画・実施

診断報告書の内容を検討し、耐震補強工事を行うかどうかを決定します。
工事を行う場合は、工事内容、費用、工期などを詳細に計画し、信頼できる業者に依頼します。

□まとめ

中古住宅の耐震補強は、安心安全に暮らすために重要な選択肢です。
今回紹介した4つのチェックポイントと具体的な流れを参考に、ご自身の住宅の耐震性能を見直し、必要であれば適切な対策を検討しましょう。
地震に備え、安心して住み続けられるように、耐震補強について積極的に考えていきましょう。

弊社では耐震診断(無料)から工事までワンストップで行います。
助成金等の申請もお任せください。ぜひご相談ください。

投稿者プロフィール

鈴木 芳邦
「鈴木住研」では、これまでに300棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い、補強工事も行なっております。
アフターメンテナンスを欠かさず、社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。
ぜひ安心して相談ください。

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