耐震コラム

国土交通省が定める耐震診断の基準について解説!

地震はいつ起こるか分かりません。
特に、新耐震基準施行以前の建物に住む方は、自身の住居の安全性に不安を抱えているかもしれません。
地震への備えは、決して他人事ではありません。
今回は西東京市・小平市・東久留米市周辺で耐震基準について興味がある方に向けて、新旧耐震基準の違いを解説します。

□耐震基準の基礎知識について!新旧基準の違いを知る

新耐震基準施行以前の建物に住んでいる人は、地震に対する建物の安全性を確認することが重要です。
新旧基準の違いを知ることで、自身の住居の安全性を把握し、適切な対策を検討できます。

1: 新旧耐震基準の主な違い

新耐震基準が導入されたことにより、建築時の耐震基準がさらに厳しくなりました。
ここでは、旧耐震基準と新耐震基準の違いについて解説します。

2: 建物の構造規定

国土交通省による新耐震基準では、震度5強程度の地震でほとんど損傷しないという検証に加え、震度6強〜7に達する程度の地震でも倒壊・崩壊しないことの検証が新たに加えられました。

3: 建物の構造計算

建物の構造計算とは、建物に加わる地震力・風圧・津波などの力によって、建物にどのような荷重や応力が発生するかを計算することです。
新耐震基準では、建物の構造計算の方法も見直され、改正されました。
旧耐震基準では1次設計の“許容応力度計算”のみでしたが、新耐震基準では、2次設計の“保有水平耐力計算”が加わりました。

□耐震診断の必要性と具体的な対策

耐震診断は、建物の耐震性能を評価し、地震に対する安全性を見極めるための重要な手段です。

1: 耐震診断の内容

耐震診断は、専門の技術者が建物の構造や材料、築年数などを調査し、地震に対する耐震性能を評価するものです。

2: 耐震診断の種類

耐震診断には、以下の3つの種類があります。

・第1次診断
簡易的な調査で、建物の耐震性能を概観的に評価する診断です。

・第2次診断
第1次診断で耐震性能が不足していると判断された場合に行う、より詳細な調査です。

・第3次診断
第2次診断で補強が必要と判断された場合に行う、補強計画策定のための診断です。

3: 耐震診断の費用

耐震診断の費用は、建物の規模や構造、診断の種類によって異なります。
一般的には、木造住宅の場合、第1次診断で5万円程度、第2次診断で10万円程度、第3次診断で20万円程度が目安です。

4: 耐震診断の結果に基づいた対策

耐震診断の結果に基づいて、以下の対策を検討する必要があります。

・補強工事
耐震性能が不足している部分に補強を行い、建物の耐震性を強化する工事です。

・改修工事
建物の構造や間取りを変更し、耐震性能を向上させる工事です。

・建替
耐震性能が著しく低い場合に、建物を建て替えます。

□まとめ

この記事では、新旧耐震基準の違い、耐震診断の必要性、具体的な対策方法について解説しました。
新耐震基準施行以前の建物に住むあなたは、地震に対する建物の安全性を確認することが重要です。
耐震診断を通して、住居の安全性を確保し、地震に備えるための具体的なステップを踏み出しましょう。

投稿者プロフィール

鈴木 芳邦
「鈴木住研」では、これまでに300棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い、補強工事も行なっております。
アフターメンテナンスを欠かさず、社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。
ぜひ安心して相談ください。

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