耐震コラム

構造スリットとは?マンションの施工不良で発生する問題と調査の必要性(鉄筋コンクリート造のマンションにお住まいの方へ)

マンションを購入検討中、またはマンションに住んでいる方は、建物の構造や施工不良について気になる方も多いのではないでしょうか。特に、構造スリットは耐震性を高める重要な部分であり、施工不良によって様々な問題が発生する可能性があります。
今回は、構造スリットの役割や施工不良による問題点、調査の必要性などを解説することで、みなさんが安心してマンションに住めるように情報提供していきます。

□構造スリットとは?マンションの施工不良で発生する問題

構造スリットとは、マンションの耐震性を高めるために設置される重要な部分です。
柱と壁の間などに意図的に隙間を設け、地震などの揺れによる衝撃を吸収する役割を担っています。
しかし、構造スリットの施工不良は、マンションの安全性を脅かす重大な問題です。

1: タイルの剥落

構造スリットをまたいでタイルが張られている場合、地震時にタイルが剥落する危険性があります。
これは、タイルが構造スリットをまたいで張られていることで、地震の揺れによってタイルが剥がれやすくなってしまうためです。

2: 水漏れ

構造スリットの施工不良によって、雨水が浸入し、水漏れが発生する可能性があります。
構造スリットは、本来、防水処理が施されていますが、施工不良によって防水処理がされていない場合や、防水処理が劣化している場合などに、水漏れが発生することがあります。

3: 構造体の強度低下

構造スリットが適切に施工されていない場合、構造体の強度が低下し、地震などの際に建物が倒壊する危険性があります。

□構造スリットの施工不良を見つけるには?調査の必要性

構造スリットの施工不良を見つけるためには、専門会社による調査が不可欠です。
特に、築10年目以内のマンションは、売主の保証期間が切れる前に調査を行うことで、将来発生する可能性のある高額な修繕費用を回避できる場合があります。

1: 専門会社による調査

構造スリットの施工不良を専門会社に見つけるには、専門的な知識と経験が必要です。
専門会社は、構造スリットの施工状況を詳しく調査し、施工不良の有無を判断することができます。

2: 第三者機関による調査

第三者機関による調査は、より客観的で信頼性の高い結果を得ることができます。
第三者機関は、売主や施工会社に左右されることなく、中立的な立場で調査を行うため、より公平な評価が期待できます。

3: 調査の費用

構造スリットの調査費用は、マンションの規模や調査範囲によって異なります。
調査費用は、事前に専門会社に問い合わせて確認しましょう。

□まとめ

構造スリットは、マンションの耐震性を高める上で重要な役割を担う部分です。
しかし、施工不良によって様々な問題が発生する可能性があります。
安心安全にマンションに住むためには、構造スリットの施工状況をしっかりと確認することが重要です。

築10年目以内のマンションは、売主の保証期間が切れる前に、専門会社による調査を行うことを検討しましょう。
第三者機関による調査も、より信頼性の高い結果を得るために有効です。

当社は、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い、補強工事も行なっております。 西東京市・小平市・東久留米市周辺で、耐震補強をお考えの方はお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

鈴木 芳邦
「鈴木住研」では、これまでに300棟以上の木造住宅の耐震診断を行ってきました。
経験豊富な東京都登録の耐震診断技術者(建築士)が責任を持って耐震診断を行なっております。
また、創業より60余年木造住宅を造り続けてきた工務店の高い技術力・施工力で、精度の高い、補強工事も行なっております。
アフターメンテナンスを欠かさず、社員や協力会社と共に、お客様のご家族と住まいを長期にわたり見守り続けます。
ぜひ安心して相談ください。

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